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カンナ 飛鳥の光臨 [ミステリ]

+高田崇史 講談社ノベルズ
 新シリーズです。忍者です。甲賀とか伊賀とか、地味に懐かしいです(←乱太郎)
 中身は相変わらずの「語られざる日本史」という感じですが……つい先日、鎌倉幕府の成立年がずれたことを知りました。遠い昔、歴史の教科書をめくりつつ、「『じゃぁ今日から、ここに幕府作った!』っていうのと、一体誰が『よーし許可した! 今日から○○幕府だ!』って決めたんだ」っていう疑問が尽きなかったこと、思い出します。
 今回は「飛鳥」ということで厩戸皇子、こと聖徳太子がメイン。

 ところで、「カンナ」はそのまま「神奈」、もしくは「神無」、ついでに変換したら出てきたので「神流」ということですかね。

 ま、まさか……「鉋」……?(笑)

蓬莱洞の研究 [ミステリ]

+田中啓文 講談社文庫
 ジャンルごった煮状態なのですが、まぁ、一応、ミステリ……民俗学(っぽい)……伝奇……格闘……学園……コメディ……。ジャンルだけ羅列してこの有様。
 個人的には殺人的お好み焼き。この描写だけでなぜあれほどまでに笑うのか、ここで炸裂する中身が凄い。
 美味しいものを美味しく書くこと、まずいものをまずく書くことって言う話が解説のはやみね先生から語られていますが、これ、先に解説を読んでしまってから、中身のこのシーンを読むと大爆笑。もともと音楽描写とか凄い作家だと思ってましたが……料理描写も笑えるって凄い。腹筋がここだけできっちり鍛えられます、たぶん。
 犬塚志乃。この名前って漢字こそ違えど南総里見八犬伝の……(以下略)。

無人踏切 [ミステリ]

+鮎川哲也・編 光文社
 まともに読書再開しました……の、一冊目がこれ。新装版です。
 有栖川処女作品「やけた線路の上の死体」が読みたかったのは言うまでもありません。

 読み終えて、やっぱりミステリはいつの時代のものでも面白い、と素直に思うのです。

安楽椅子探偵 忘却の岬 問題編/解答編 [ミステリ]

自分の住んでる地域でもついに放送されました。
ビデオも準備できなかったので、問題と解答一回ずつ。まぁ応募するでもなし。
問題編のシリアスさに比べて、解答編の置いたバナナで滑ったようなコミカルさがなんともいえません。
「あれ、これは伏線?」と思うところはメモ取りたかったのですが、いかんせん、秒単位のことだったので省略。
気になったところだけをあげても……

以下、本放送および解答にまで言及いたします。

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相棒 season3 上 [ミステリ]

+脚本・輿水泰弘 ほか ノベライズ・碇卯人 朝日文庫
 薫ちゃん美和子さんの関係に亀裂が入ったり、潜入捜査してみたり、あの片山雛子が登場したり。文章化されてもやっぱり雛子は黒い。劇場版への布石とは言われているものの……。雛子よりも鹿手袋の動き方のほうが妙だったりするんじゃないかと。デコが広い記者の真似事してる怪しい人。
 陣川君もやってくるけどあっという間に去っていくし。あ、これも劇場版に繋がってる。捜査したいんです! と言い張る経理。重大な発見とか言いつつ、当時はすっとこどっこいだったわけで。重要人物に惚れるという特技……思い出しました。

火村英生に捧げる犯罪 [ミステリ]

+有栖川有栖 文芸春秋
 月刊「有栖川」の9月発売分(笑)。毎月毎月って、連載もありますけど凄いことになってませんかと素で思う。毎月毎月、書店のミステリ棚に表紙を見せているか、もしくは平積みで置いてある。
 基本的に火村サイドが好みなのですが(どうも学者の先生がお好みらしい<そのまんま)、火村センセの一人称ってこうなるんだ~とにやにやしながら……。
 トリックが他の作家の作品と「かぶる」というのは、処理の仕方がきれいであればあるほど、「こういう使い方もあるんだなー」って思います。基本はいっしょでも、やはり調理は大事……。

今年の、 [ミステリ]

本格ミステリ大賞 : 女王国の城  有栖川有栖 東京創元社

第61回 日本推理作家協会賞 : 果断 隠蔽捜査2  今野敏 新潮社


とりあえず覚書程度に。
前者は読み返し中。後者はいつか、1と共に手を出す……予定。

王国は星空の下 北斗学園・七不思議1 [ミステリ]

+篠田真由美 理論社
 ミステリーYA!シリーズの一冊。気になっていたけど、某出版社の似たようなシリーズでことごとくこけたので買うのを控えていた。最近、児童生徒向けミステリ路線がにぎやかになっているため、そんな路線で出すのはいいけれどどうも何かが違う気はしていた。で、この本。久しぶりに自分の中でヒット。ああこれは図書館にあったら読んでいるかも。元来人に薦めることはしないので(というか面白かったら誰かがおススメするでしょう)、面白かった! と思って終わるんですが。現実+ファンタジー経由ミステリー行き。そんな感じ。とりあえず第一巻。第二巻も勢いで買ってしまった。
 ……こそっとハリ○タみたいだと思ったのは秘密。全寮制学園、中学生、不思議な人たち、そして謎とファンタジーに溢れた……巨大な密閉空間。

相棒 season2下 [ミステリ]

+脚本・輿水泰弘 砂本量 櫻井武晴 深沢正樹 坂田義和 
 ノベライズ・碇卯人                     朝日新聞出版社

 相棒ノベライズ。相変わらずのトリオ・ザ・捜一かと思えば、イタミンがかなり暴走している。映画観て、やっぱりツンデレって言うのかここぞというときには手も力も貸す間柄なのだということを認識して読むと。
 たとえば心配しているのに「亀」の一言で伝えようとしたり。
 たとえばやりたくもない仕事を任されて上司の前でぶち切れたり。
 ここぞというときにはやっぱり息の合う二人だったり。
 むしろ「もっと素直にならんかーい」と思ったりもするんだけれど、素直なイタミンはイタミンじゃないのでやっぱりこのままがいいのかもしれないと思ったり。角田課長の「お前ら、仲いいな」っていう言葉がぴったりしていたりするわけで。
 しかし私も思います。碇さん……脚本書いてドラマにしません? と。なんかすっごいことやらかしてくれそう。

壁抜け男の謎 [ミステリ]

+有栖川有栖 角川書店
 ノンシリーズ。先輩と火村に慣れていると、この不気味さ漂うノンシリーズ物は面白い。と思う。普段、シリーズものは「色」が見え隠れしている。ちなみに火村シリーズは朱色。……あれですね(笑)。だから、その色があるだろうと思って読むし、その色を無意識のうちに探していたりもする。たぶんこれは、そのままキャラクターのイメージカラーに直結してしまうのでないほうがおかしいぐらいに感じるのかも知れない。
 で、今回はそのカラーリングがないので、「こんな色合いの作品もあるんだなぁ」としみじみ。全体的には黒っぽいか。装丁も黒いけど、やはり読んでいくといろいろな意味での黒っぽさを感じる。
 長めだったり短めだったりするものの、やはりミステリの醍醐味として……最後に「おおっ」と思う。

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